数的思考力, ステップ 1

数的思考力

一対一対応

「数が使えること」とはどういうことでしょう。それは「数に意味を付けること」と「数を数えること」と言えるでしょう。数が数字で表され、意味を持った文脈として成長するまでには、具体的な事柄を抽象化するという過程が必要です。しかし、それよりもはるか以前に「一対一対応」という営みによって「数が使えること」になるのです。

思い出すこと

予備校に通っていたとき、大きな駅を経由していました。そこは政令指定都市にある駅で多くの教育産業が立地していました。ある予備校の書店で手に取った文庫本も後に数的思考に取り組む原動力になりました。その本は、矢野健太郎著『数学物語』(角川文庫)でした。

今私たちがふつうに使っている数字にも歴史があって、記数法の考え方から古代-近代までの数学の成果を優しい文で書かれていました。といっても、そうやって読み込んで、著者の書物を読みあさるまでにはもう少し時を用しましたが、数的思考を考える核となる書物でした。一対一対応という考えが数的思考の基礎になると思うようになったのもこの本のおかげです。

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